○北島町養育支援訪問事業実施要綱
平成28年3月30日
北島町要綱第10号
北島町養育支援訪問事業実施要綱(北島町要綱第10号)の全部を次のように改正する。
(目的)
第1条 この要綱は、養育支援が特に必要であると判断した家庭を訪問し、養育に関する指導助言等を行うことにより、当該家庭の適切な養育の実施を確保することを目的とする。
(実施主体)
第2条 事業の実施主体は北島町とする。
(対象者)
第3条 この事業の対象者は、乳児家庭全戸訪問事業の実施結果や母子保健事業、妊娠・出産・育児期に養育支援を特に必要とする家庭の関係機関からの連絡等により把握され、養育支援が特に必要であって、本事業による支援が必要と認められる家庭の児童及びその養育者とする。
(1) 若年の妊婦、妊婦健康診査未受診及び望まない妊娠等、妊娠期からの継続的な支援を特に必要とする家庭
(2) 出産後間もない時期(概ね1年程度)の養育者が、育児ストレス、産後うつ状態、育児ノイローゼ等の問題によって、子育てに対して強い不安や孤立感等を抱える家庭
(3) 食事、衣服、生活環境等について、不適切な養育状態にある家庭等、虐待のおそれやそのリスクを抱え、特に支援が必要と認められる家庭
(4) 児童養護施設等の退所又は里親委託等の終了により、児童が復帰した後の家庭
(5) その他、町長が必要と認めた家庭
(中核機関)
第4条 この事業の中核となる機関(以下「中核機関」という。)は、子育て支援課とする。
2 中核機関は、この事業による訪問支援の対象者及び支援の内容を決定し、支援の進行管理及び対象者に対する他の支援との連絡調整を行う。
3 事業の実施にあたっては、中核機関と北島町要保護児童対策地域協議会(以下「協議会」という。)の調整機関がその連携に十分努めるものとする。
(訪問支援者)
第5条 訪問支援の実施者は、中核機関において立案された支援内容、方法、スケジュール等に基づいた支援計画により訪問支援を実施する。
2 専門的相談支援は、保健師、助産師、看護師、保育士、家庭相談員等が実施することとし、育児・家事援助については、ヘルパー等が実施することとする。
(支援内容)
第6条 この事業において、訪問支援者が行う支援は、次に掲げる事項とする。
(1) 妊娠期からの継続的な支援を特に必要とする家庭等に対する安定した妊娠・出産・育児を迎えるための相談・支援や簡単な家事援助
(2) 出産後間もない時期(概ね1年程度)の養育者に対する育児不安の解消や養育技術の提供等のための相談等・育児援助及び簡単な家事援助
(3) 不適切な養育状態にある家庭など、虐待のおそれやそのリスクを抱える家庭に対する養育環境の維持・改善や子の発達保障等のための相談等育児援助及び簡単な家事援助
(4) 児童養護施設等の退所又は里親委託等の終了により、児童が復帰した後の家庭に対して家庭復帰が適切に行われるための相談・支援や育児援助及び簡単な家事援助
(5) その他、町長が必要と認めた家庭に対し家庭環境の実態を把握し、適切な家庭環境を提供するために子や養育者の相談・支援のため育児援助及び簡単な家事援助
(育児、家事等の援助の内容)
第7条 前条に規定する育児援助・家事援助の内容については、次に掲げるとおりとする。
(1) 育児援助
ア 授乳・離乳食の準備及び介助
イ おむつ交換
ウ 沐浴介助
エ 対象乳児の兄姉(就学前)の育児
オ 対象乳児の通院等の介助
カ 母通院等における同行時の乳児の預かり
キ その他必要と計画で認める育児援助
(2) 家事援助
ア 食事の準備、片付け
イ 衣類の洗濯、片付け
ウ 居室等の掃除、整理整頓
エ 生活必需品の買い物
オ 家事に関する簡単な相談助言
カ その他必要と計画で認める家事援助
(3) 育児援助・家事援助の回数
ア 1回2時間以内
イ 週に3回程度
ウ 妊娠期、産後それぞれ3か月程度
エ ただし、協議会で決定した場合は、この限りでない。
2 支援対象家庭の状況に応じて、具体的な支援の目標及び当該目標を達成するための具体的な支援の内容、期間、方法、支援者等についてケース会議を行いその支援計画を作成する。
3 対象家庭のうち自ら支援を希望する者は、北島町養育支援訪問事業利用申込書(様式第2号)を町長に提出しなければならない。
5 前項の規定に関わらず、協議会によるケース会議で、派遣が必要と認めるときは、利用申込書の提出を省略することが出来る。
(研修)
第9条 この事業の適切な実施を図るため、訪問支援者に対して、訪問支援の目的、内容、支援の方法等についての研修を行うこととする。なお、専門資格を有する者については、各自の専門領域に関する部分については省略しても差し支えないものとする。研修内容は、別表を基本とするが、必要に応じて変更することとする。
2 研修を修了した日から2年を経過する日の属する年度の末日まで訪問に従事することが出来ることとし、すべての時間を受講した者を名簿に登録するものとする。
(業務の委託)
第10条 訪問支援のうち、育児・家事援助については、養育支援訪問事業ガイドラインの要件を満たす社会福祉法人等の事業者(以下「受託者」という。)に委託して実施するものとする。
2 受託者は、訪問支援を行ったときに支援者について気がついたことなどがあったときは、中核機関にすみやかに報告することとする。
3 協議会から求めがあったときは、ケース会議に参加することとする。
2 受託者は、研修に参加した場合、翌月の10日までに、北島町養育支援訪問事業従事者研修参加費請求書(様式第7号)を町長に提出しなければならない。
(委託料の支払い)
第12条 町長は、前条の委託料の請求があった場合は、その内容を審査し、適当と認めたときは、次号に定める計算により委託料を支払うものとする。
2 委託料は、1時間まで2,500円とする。1時間を超えた場合は30分ごとに1,250円を加算する。ただし、30分未満については30分に切り上げて計算することとする。
3 研修参加費は、参加者1名につき6,000円とする。
(費用負担)
第13条 利用者の費用負担は、無料とする。ただし、支援を行うにあたって必要となる消耗品等にかかる費用は、利用者が負担するものとする。
(個人情報の保護及び守秘義務)
第14条 この事業の従事者は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
2 訪問支援者に対しては、個人情報の適切な管理や守秘義務について研修等を行い周知徹底する。
(その他)
第15条 この要綱に定めるもののほか、事業の実施に関し必要な事項は、別に定める。
附則
この要綱は、平成28年4月1日より施行する。
附則(平成30年2月1日要綱第2号)
この要綱は、平成30年2月1日から施行する。
附則(令和3年3月18日要綱第8号)
この要綱は、令和3年4月1日から施行する。
附則(令和3年5月17日要綱第25号)
この要綱は、公布日から施行する。
附則(令和5年4月1日告示第33―2号)
この告示は、公表の日から施行する。
別表(第9条関係)
項目 | 内容 |
養育支援訪問事業とは | ①現在の妊娠、出産、子育ての状況 ②対象となる保護者の特徴 ③事業の必要性 |
ヘルパーの業務 | ①ヘルパー訪問の必要性と役割 ②ヘルパーの基本姿勢と倫理 ③派遣事業の流れ ④業務範囲と留意点 |
新生児・乳児の特徴 | ①新生児のからだの特徴 ②新生児・乳児の生活サイクル ③新生児期から乳児期に多い疾患と症状 ④緊急時の対応 ⑤新生児等の抱っこや対応の方法 |
養育者の置かれた実態やその対応について | ①産後うつ・育児ストレスについて ②話の聞き方 ③支援者の心構え ④その他 |