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文化ジャーナル(平成14年10月号)

文化ジャーナル10月号

ご期待下さい。10・13セタンタ演奏会

創世ホールでは10月13日に第6回の北島トラディショナル・ナイトを開く。今回は「郷愁のアイルランド音楽」と題して米国のセタンタ(SETANTA)を招く。セタンタは、シアトルを拠点に活動している3人編成のグループだ。デイル・ラス(フィドル)、フィン・マックギンティ(ギター、ヴォーカル)、ハンズ・アラキ(アイリッシュ・フルート、ヴォーカル)という構成で、過去2回来日している。徳島は初めてである。

今回の企画は、今年の春ごろに決まった。創世ホールと交流のある滋賀県の水口(みなくち)町立碧水(へきすい)ホールから送られてきた今年度の案内資料を眺めていると、10月12日に「アイルランド音楽の夕べ」セタンタ・コンサートを開くという告知が掲載されていた。私はすぐに同ホールの上村秀裕学芸員に電話で質問してみた。色々話を聞いてみると、創世ホールでもやれそうな感触だった。それで彼に頼んで、招請元から宣材資料などを送ってもらうことにした。届いたMDや写真、プロフィールを元に、近世雑楽団エストラーダの川竹道夫氏と私は慎重に検討をした。そして今年は、このセタンタを呼ぼうということになったのである。

セタンタ日本ツアーの招請元は、東京の荒木明子(あらき・めいこ)さんである。メンバーのハンズ・アラキ氏は本名が荒木半三郎といって、お父さんが日本人であり(お母さんはアイリッシュ系のアメリカ人)、荒木明子さんはハンズ氏の従姉妹に当たる。明子さんは、ハンズのおむつも換えたことがあるといっていた。要するにこの催しは、既成の招請業者やプロダクションのあっせんで開かれるものではないのである。また、当館の「北島トラディショナル・ナイト」には町予算は付いていない。いつもながらに、手作りチケットを一生懸命販売してその売り上げで経費を賄うという恐怖のシステムで取り組んでいる。だから、招請ルートの受け入れ体制から演奏会まで、ほぼ一貫した完全な手作りの自主制作イベントということが言えるのである。

セタンタの演奏は、ハンズ・アラキのホーム・ページからダウン・ロードして聞くことができる。アドレスは、 http://www.hanzaraki.com なのでパソコンをお持ちの方は、探索して欲しい。

パブリシティ(広報宣伝)展開は、いつものように全力で行なっている。「徳島新聞」のプレイガイド欄、『あわわ』『ASA』『050』などの地元タウン誌のイベント欄には写真入りで掲載していただいた。また2002年9月26日付け「デイリー・スポーツ」の「四国・瀬戸版」に大きく写真入りで記事が掲載され、職員一同大きな励みになった。「デイリー・スポーツ」には、柴野拓美さん講演会、長谷邦夫さん講演会、ダンスリー・ルネサンス合奏団と、よく掲載していただいているのだ。大変ありがたいことだと思う。

図書館1階のカウンター前では、10月1日から「アイルランド~ケルトに関するCDと本」の特別展示を行なっている。

本は、次のようなものを揃えている。大島豊監修『アイリッシュ・ミュージック・ディスク・ガイド』(音楽之友社)、山尾敦史編『アイリッシュ&ケルティック・ミュージック』(同)、キアラン・カーソン『アイルランド音楽への招待』(同)、ダイアナ・ブリアー『アイルランド音楽入門』(同)、大島豊『アイリッシュ・ミュージックの森』(青弓社)、守安功『アイルランド/人・酒・音』(東京書籍)、同『アイルランド/大地からのメッセージ』(同)、山下理恵子『アイルランドでダンスに夢中』(同)、『ケルト入門書』(ミスター・パートナー)といった定番物の他、文学書、紀行・旅行ガイドなどを45冊並べた。

CDは、シ・フォーク、坂上真清、ハード・トゥ・ファインド、カロランズ・カフェ、近世雑楽団エストラーダといった当館とゆかりのある演奏家の他、チーフタンズなどのCDも並べている。

演奏会の入場料金は、前売で大学生・一般が1700円、小中高校生が1200円、当日はそれぞれ300円増しという設定にした。

セタンタは日本国内を十数か所ツアーするが、北島町の入場料が一番安いはずだ。物凄く安い設定なので、最低二百人の入場者がないとペイしないのである。そしてあえて述べるなら、当シリーズは先にあげたような事情(町予算なし)でコンサートを続けているのであり、従ってこのチャンスを逃したら、「北島トラディショナル・ナイト」で海外演奏家のアイルランド音楽を聞く機会は当分ないのだと、重く受け止めていただきたい。冗談ではなく、私たちは命を削って催しに取り組んでいるのだ。心ある皆さんのご支援を切に乞う次第である。

(2002・9・29脱稿 創世ホール企画広報担当・小西昌幸)

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