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文化ジャーナル(平成14年12月号)

文化ジャーナル12月号

今後の創世ホール・イベント

上方講談◎旭堂南湖寄席~江戸川乱歩一代記、赤穂義士伝

12月14日(土)は、赤穂浪士討ち入り三百周年の記念日に当たる。当館ではこの日18時30分から2階ハイビジョン・シアターで、「上方講談◎旭堂南湖(きょくどう・なんこ)寄席~江戸川乱歩一代記、赤穂義士伝」を開く(詳細イベント欄参照)。この催しを開くことになった経緯は次のようなものである。

今年8月、大阪のプロの講談師・旭堂南湖さんから私(小西)宛てに電子メールをいただいた。内容は、南湖さんが取り組んでいる「探偵講談」で海野十三を取り上げたいと考えている。ついては、近く「噺家連」として阿波踊りに参加するため、徳島に行くことになっているから、その折にでも案内してもらえないだろうか。・・・・というものだった。私が海野十三の会の理事をしており、そしてこの1年ほど人並みにインター・ネットを少し活用して江戸川乱歩研究家のサイトの掲示板に書き込んだりしていることから、ご連絡いただいたのだった。

このお申し出は、私たち海野十三の会にもありがたいお話なので、8月14日だったか、海野の会の山下博之会長と私は南湖さんを徳島中央公園の海野碑、安宅町の四所神社などゆかりの地にお連れした。この日は徳島新聞文化部の沢口記者も同行し、後日文化面で大きな記事になった。徳島中央公園では、ベンチに私たち3人が座り、その前で南湖さんが「江戸川乱歩一代記」のサワリを語ってくださるという、非常にぜいたくな思いもしたのだった。

そして10月になって南湖さんから、小松島市の地域おこし関連の講師として12月に同市に行くことになっているので、その前後に創世ホールで何かできないだろうか、という打診をいただいた。その結果、2階ハイビジョン・シアターで12月14日に「旭堂南湖寄席」を開くことになったのである。これも町予算なしの催しである。ギャラはチケット売り上げをそのまま手渡し、宿泊も小西の自宅でごしんぼういただくという条件なのだ。12月5日現在9枚売れているので、少なくともギャラは9000円は支払えるわけであ る。

さる11月24日、大阪梅田の「Team火の車稽古場」というスペースで、南湖さんの「よみがえれ探偵講談、名探偵ナンコ」海野十三特集があった。ここで、海野の長編小説「蝿男」が本邦初めて講談化されて上演された。私も大阪まで足を伸ばして見てきたが大変すばらしいものだった。このことは2002年12月2日付け「徳島新聞」の大阪通信で記事になったので、ご存じの人もいると思う。

このたびの当館の取り組みに関しては、小松島市の竹内明彦さん(小松島語り部協会・御伽衆代表)に随分お世話になっている。講談に必要な釈台も座布団もお借りするのだ。おまけに、私の問い合わせに対して懇切に相談に乗っていただき、わざわざ館まで足をお運びいただいたのである。記して深く感謝したいと思う。

アルフォンシーナと海~波多野睦美・つのだたかしコンサート

演奏者の写真

例年2月に創世ホールは「北島クラシカル・エレガンス」と題して、古楽(欧州の中世ルネサンス音楽)の演奏会を続けてきた。今年度と来年度は趣向を少々変えて、「北島クラシカル・エレガンス・スペシャル」として20世紀の音楽をお聞きいただく。

2003年2月9日の出演は、当館のシリーズですっかりおなじみのタブラトゥーラのリーダーつのだたかしさんと、タブ ラトゥーラのゲスト・ヴォーカリスト波多野睦美さんの2人である。つのださんは、過去2回の創世ホールのステージではリュートを演奏されたが、今回はギターである。そして取り上げられる曲は古楽テイスト漂う20世紀の愛の歌で、ラミレス「アルフォンシーナと海」、プーランク「愛の小径」、ピアソラ「オブリヴィオン~忘却」、武満徹「3月の歌」、同「小さな空」などが予定されている。チラシ、ポスターは12月12日頃に完成し、同時に前売り券も販売開始、大々的な宣伝態勢に突入する段取りだ。1月下旬には、ワーナーミユージック・ジャパンから演奏会と同内容のアルバム「アルフォンシーナと海」が発売される。つのださんの事務所ダウランド・アンド・カンパニイのホームページでスケジュールを調べてみると、このツアーの皮切りがどうやら北島町のようだ。

電話予約も可能なので、お気軽に創世ホール(TEL.088-698-1100)までお問い合わせいただきたい。

竹内博講演会「3人の怪獣王~円谷英二、香山滋、大伴昌司」

講演者の写真

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今年度の創世ホール講演会は、3月23日(日)特撮映画研究の第一人者・竹内博さんをお招きして3人の偉大な先駆者について語っていただく。

円谷英二(つぶらや・えいじ 1901ー70、享年68)は「ウルトラマン」「ゴジラ」でおなじみの特撮映画の神様。円谷プロダクションの創設者である。

香山滋(かやま・しげる 1904ー75、享年70)は「ゴジラ」の原作者で、奔放な想像力と怪奇幻想味溢れる作風の秘境冒険小説を得意とした探偵作家。東宝の依頼でストーリー担当した「ゴジラ」の荘厳さは彼の資質も反映している。

大伴昌司(おおとも・しょうじ 1936ー73、享年36)は『怪獣図鑑』を作った伝説的フリー編集者。『少年マガジン』カラー大図解などの仕事でも知られる。

講師の竹内博さんは1955年生まれのフリー編集者で、特撮映画研究家。上の3人には生前会っておられる。小学生時代から怪獣にのめり込み、円谷プロを頻繁に訪れた。香山滋宅を訪問し薫陶を受けた。また大伴昌司に師事した。竹内氏が大伴を偲んで編集した『OHの肖像』(飛鳥新社)、責任編集した『写真集特技監督円谷英二』(朝日ソノラマ)、『香山滋全集』全15巻(三一書房)は、いずれも水も漏らさぬ緻密な編集手腕が発揮されている。講演では3人の志とその仕事について万感こめて語っていただく。熱い言葉は必ず胸を打つだろう。竹内さんの公共施設での単独講演は本邦初の取り組みだ。どうかご期待いただきたい。

(2002・12・6脱稿 企画広報担当・小西昌幸)

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