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文化ジャーナル(平成25年12月号)

文化ジャーナル12月号

カナダ訪問日記(1)

北島町は、国際交流事業として町内の中学生14名をカナダのバンクーバー地区サレ―市にあるアールマリオット校に約1週間派遣する取り組みをしています。これは、故坂井徳子さんの尊いご寄付とご意思によって基金が作られ、続けられている事業です。私は、今回副団長として随行しました。随行のレポートは、町の広報紙(500字)や、冊子(1000字)に寄稿しましたが、まだ書きたいネタがあったので日録風に異文化交流的視点からのレポートをまとめてみました。2回に分けてお届けします。(文責=北島町教育委員会事務局長・小西昌幸)

【2013年10月26日(土)】

  • 6時半、徳島阿波おどり空港。中学生14人+団長+添乗員のS川氏+私の総勢17名全員元気に集合し、保護者や教育長や教委事務局K井さんの見送りを受け、7時15分の第1便で羽田へ。羽田空港は台風の影響を受け、風雨が少しあり、着陸時に機体も少し揺れた。
  • 雨の降る中、バスで成田空港へ。空港での待ち時間が長いが、これはやむを得ない。ずっと風邪気味なので大事を取って空港売店で風邪薬を購入。書店で『検察側の罪人』を購入。
  • 18時過ぎ出発のカナダ行きの飛行機で約10時間を過ごす。機内で、「マン・オブ・スティール」「スター・トレック イントゥ・ダークネス」をみた。有料でなければ機内の映画は見られないと思っていたが近年はそうではないことを知った。帰りの便では、「アベンジャーズ」を見ようと思った。機内食は出発して間もなく夕食が出て、朝方にパンと飲み物が出た。
  • 翌朝11時、バンクーバー空港到着。日付変更線の関係で、カナダに来た我々にとっては、この日も10月26日である(以下は現地時間の日付で記載)。現地は冬の気温なので(10度前後)、カーディガン+ダウンジャケットを余分に着こみ防寒体制をとった。入国審査の所には怖い係員がいて少々緊張。
  • 空港を出て、出迎えのバスに乗り中華料理の店・麒麟へ。カナダは自動車右側通行で、大半の車は昼間でもライトが点灯している。ガイドのおじさん(日本出身)の説明では、自動車にはそういう標準装備がなされている(エンジンを動かすとライトが自動で点灯)ということだった。
  • 麒麟では、おいしそうな中華料理が次々運ばれてくるのだが、ほんの2時間ほど前に機内で食事をしたばかりなので、全員、食が進まず。しかも量が凄く多い。どうしても食べ残しが出てしまう。残念だ。
  • 13時、ブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)のUBS人類学博物館を見学。カナダのネイティブの人の文化人類学的資料などをたくさん収集している。男子中学生が1名寝不足で疲れているようだ。時差の関係だろう。博物館内は、巨大なトーテムポールがとにかく圧巻だった。
  • 16時、バスでサレ―市にあるアールマリオット校へ。昨年7月に日本に来てくれたピーター・ジョンストン校長とジョーダン・ヴァンストン先生が出迎えてくれた。図書室で、現地コーディネーターの日本人女性から滞在中の日程や注意事項等の説明があり、校内で生徒に1対1でお世話をしてくれるバディの生徒さんたちやホストファミリーの人たちと対面し、順次生徒たちは車で出発。
  • 団長の藤本一夫校長先生と添乗員のS川氏でバンクーバーに移動し、宿舎にチェックイン。基本的に我々3名は毎朝5時に起きて6時に宿舎を出発して、列車とタクシーを乗り継いで学校に向かう日々を送るのだ。宿舎近くの中華そば店で夕食。ちゃんとした日本人経営による本格的な店。
  • 食事の後、大きなスーパーマーケットに行き、トマト・ジュースや朝食用のコーンフレークやポテトチップス等を買い込む。雑誌類も並べられていたのでチェックしたが、『スターログ』などは見当たらず。

【10月27日(日)】

  • 団長、S川氏、私の3人はアールマリオット校のジョンストン校長先生のもてなしにより、観光~サッカー試合観戦等で終日楽しく過ごす。10時、ホテル前を出発。校長先生の運転、助手席にはヴァンストン先生、後部座席に徳島勢。冬季オリンピックのスキー競技が開かれたウィスラーで散策と昼食。ウィスラーはバンクーバーから車で約2時間。車中、スマートフォンの日本語翻訳ソフトを駆使してヴァンストン先生が藤本団長に、「学校での課題は克服できていますか」というような質問が日本語で提示され、こちらからは英和辞書で応答するというようなやり取りをする。ウィスラーは観光名所になっているので、レストランなどもたくさんある。記念写真を撮りながら、オリンピックの催しでニール・ヤングが歌っていてかっこよかった、彼の「ハート・オヴ・ゴールド」は名曲だ、という趣旨のことを片言の英語でジョンストン校長先生に伝えると「オー、イエ―、ニール・ヤング。グッド」。
  • 昼食にサンドイッチを頼んだが、やはり大きい。満腹だ。この店で私は、ジョンストン校長先生に個人的な日本のおみやげとして「大魔神」のサウンドトラックCDをプレゼントした。ウィスラーの山を降りる途中モニュメントがあり、そこで記念撮影。夕方は、バンクーバー市内のサッカー競技場で、地元チームの試合を観戦。これもジョンストン校長先生のご招待なのだ。サッカー観戦の後は、カクタス・クラブというカフェ・バーで夕食。私は「昔、デイヴィッド・リンチの『ツイン・ピークス』というドラマが好きでよく見ていました。あれはカナダでロケされていたと思いますが、今日の風景は『ツイン・ピークス』みたいできれいでした。リンチ監督のドラマはちょっとストレンジでいいですね」と伝えた。ここの料理も大盛り。適度の食事をどう注文するかが課題となりそうだ。ヴァンストン先生は身長が2メートル、体重が120キロぐらいある巨漢なのだが、胃腸の調子が悪いとのことで昼食時は焼きうどんのようなもの、夕食時はワンタンスープのようなものを少量食べていた。ああいうものを注文しなくてはならない。宿舎に戻り、ジョンストン校長に感謝の祈りを捧げつつ就寝。

【10月28日(月)】

  • 時差ぼけと胃腸の調子が悪いため何度も目が覚め、4時半に起床。6時前にロビーに降り、藤本団長、S川氏と合流し、徒歩で出発。まだ夜明け前で、あたりは真っ暗。カフェ+パン屋さんで昼食用のサンドイッチを購入し、スカイトレインのバラード駅へ。往復切符を買う。改札には読み取り装置があるのだが、使用されておらずみんな素通り。しかも駅員さんもいない。ときどき、係員がいて不正乗車がばれると大きな罰金を取られるらしいが、このシステムで混乱は起きないのか。社会規範が違うのだろうか。列車に約40分、駅からタクシーに乗り半時間ほどでアールマリオット校着。朝7時50分頃でもまだ薄暗い。この日は初日なのでオリエンテーション、校内見学。中学生たちは授業体験。校長室で、カナダの教育や学校事情などを詳細に聞く。
  • 午後から徒歩で地域社会見学。バディの生徒たちも同行。ホワイトロック市庁舎、消防署などを見学。庁舎では市長が直々に出迎えてくれて、歓談。隣の消防署まで連れて行ってくれた。消防署では放水訓練の体験も。
  • その後、海岸散策。海岸沿いの遊歩道で、アコーディオンを演奏しているおじいさんがいた。ケースにコインや紙幣が入っている。私は5ドル紙幣をカンパ。リクエストをどうぞと書いてあったので、「『フォギ―・デュー』を。分かりますか? アイルランドの音楽です」と頼んでみた。「う~ん、メロディがすぐ浮かばないなー、君口ずさめないか?」と言われたので「フォギ―・デュー」のメロディをハミングしたら、それにそってしばらく演奏してくれた。次回もっと研究しておくよというようなことを言われ、その後「ユー、ジャパニーズ?」と問われたので「イエス」と答えると「フム」とうなずいて「上を向いて歩こう」を演奏してくれた。のどかで気持ち良い体験だった。記念写真を撮り忘れたのが心残りだ。
  • 海岸には、ホワイトロックの地名の由来となった白い巨石がある。そこに女生徒たちは登ってキャーキャー言いながら楽しんでいる。男子生徒たちは、やや消極的で、そういう行動には参加しない傾向がある。
  • そのあと、20分ほど歩いて大きなショッピング・モールへ。ホワイトロックの海岸から急な坂道を登るのだ。この店にはチョコレートの詰め合わせなど、お土産に良いようなものがあって、安い感じだった。散策していると「日本人?」とおばさんから話しかけられた。娘さんが日本で働いているとの由。店のインフォメーションで、現地ガイドの人が「日本から来た人たちだ」と紹介すると、布製のトートバッグを全員にくれた。店の中には書店もあった。「宇宙大作戦(スタートレック)」のカレンダーを発見したので購入。
  • この日は夜、単独行動をさせてもらい、レコード店を探索。事前に日本で調べてあった2店とも閉まっていた。大きなクラシック専門店があったので少しのぞいた。ボブ・ディランの箱があったが、当然ジェスロ・タル(のカナダ盤)などはない。音楽系の収穫はなし。なんとなく夜の人通りの少ない場所が気持ち悪かったので、レコード店探検は切り上げる。その代わり《Chapters》という大きな書店を見つけたのでチェックすることにした。雑誌コーナーで、SF映画やホラー映画の雑誌やムック本(写真の多いもの)を4点購入。内容は次の通り。
    • 『THE ULTIMATE SCI-FI MOVIE SPECIAL』
    • 『MOVIE SUPERHEROES』
    • 『FAMOUS MONSTERS OF FILMLAND』270号
    • 『FILMFAX』
  • 書店《Chapters》には「MANGA」コーナーがあった。日本の漫画単行本の英語版が100点はあった。バディの女の子で、日本アニメのファンがいて彼女は『ワンピース』が好きだと言っていた。そういえばアールマリオット校の図書室には『少年ジャンプ』の英語版があった。
  • カナダの信号機について。歩行者用の信号機は、「止まれ」のときは手の平が黄色で表示され、「渡れ」の時は白いランプで歩行者マークが表示される。「止まれ」に代わる前は、機によって歩行者マークの横に数字がカウントダウンするものと、点滅で警告表示するタイプがある。手の平の制止マークを、手を挙げて横断せよと解釈すると危険である。(続く)

▼写真は、ウイスラーでのひとコマ(小西撮影)

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