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所信表明(平成30年3月)

町長

 

はじめに

 本日平成30年第1回定例会の開会を迎え、町長として私の町政運営に関する所信の一端を申し上げ、議員各位のご理解を賜りますとともに、今後の町政運営に対して、格別のご協力を賜りますようお願い申し上げます。また、この度の町議会議員に当選されました 中野 真由美 議員には、心よりお慶び申しあげますとともに議員各位におかれましては、北島町の発展のため日夜ご尽力を賜っておりますことに対し、心から敬意を表する次第であります。この度の町長選挙におきまして、皆さまの力強いご支援を賜り、3期目の町政を担わせていただくことになりました。2期続けての無投票再選という結果はこのうえない光栄であるとともに、町民の皆様の期待の大きさと、課された職責の重大さに身の引き締まる思いでございます。
 これまでの2期8年間、皆さまのご意見に耳を傾けながら、学校教育施設の防音対策事業、また同報系防災行政無線デジタル化再整備工事、江尻及びグリー
ンタウンの防災施設の整備など教育環境の整備、安全対策の強化を主に各種施策に取り組んでまいりました。これも議員各位をはじめ、北島町民の皆さまのご理解とご協力、職員の努力の結果であり、この場を借りて深く感謝申し上げる次第でございます。
 3期目の北島町政運営にあたり、近年頻繁に発生している集中豪雨による浸水対策、四国横断自動車道スマートインターチェンジのメリットを最大限に活用して、現在進行中の町北部の開発や企業誘致に加え、徳島市他自治体とのごみの共同処理についての協議を継続して進めてまいりたいと考えております。

所信

次の5つの基本方針のもと、「活気に満ち、町民の皆さまが安心して暮らせるまちづくり」を進めてまいります。
1) 子育て支援
  各学校の施設整備等、子どもたちが健やかに学べる環境整備を進めてまいります。

2) 高齢者・障がい者支援
  高齢者・障がい者・介護を要する方や介護を行う方々が住み慣れた町で安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。

3)  安心・安全なまちづくり
  自主防災組織の拡充など、災害に強いまちづくりに向けた対策を行ってまいります。

4) 地域の活性化
  町内進出企業の誘致や、商工会との連携により地域の活性化を図ってまいります。

5) 社会基盤整備
  下水道事業を引き続き推進するとともに、関係機関と連携し都市基盤整備を推進してまいります。

平成30年度予算編成

平成30年度予算案は、
一般会計     76億4,000万円
(対前年比 4億8,000万円 6.7%増)

国民健康保険(事業勘定)特別会計        22億8,416万7千円
(対前年比 4億7,552万円 17.2%減)

後期高齢者医療特別会計        2億8,581万1千円
(対前年比 1,193万8千円 4.4%増)

介護保険(保険事業勘定)特別会計 17億3,054万4千円
(対前年比 1,038万7千円 0.6%減)

介護保険(サービス事業勘定)特別会計 1,735万4千円
(対前年比 599万9千円 52.8%増)

特別会計公共下水道事業             5億2,555万8千円
(対前年比 4,589万5千円 8.0%減)

水道事業会計             6億8,377万5千円
(対前年比 2,761万7千円 4.2%増)

となっております。

 

重点施策

所信に基づきまして、平成30年度の重点施策をご説明いたします。
1) 子育て支援

  1. 次期学習指導要領における「教科等横断的な視点に立った資質・能力の育成」にむけて、ICTを活用した効果的な教科指導方法の確立と定着を図るため、昨年度に継続して、校務用パソコン更新及び児童生徒用タブレットの導入、校内無線LAN環境等必要な整備を行い、日常的にICTが活用できるように進めてまいります。また、本年度より夏休みを1週間短縮し、外国語学習や主体的・対話的で深い学びの実現に向けて、授業時数を確保してまいります。
  2. 昭和58年建設の北島南幼稚園は施設の破損等が目立ってきているため、平成30年度の長期休業中に大規模改修を行います。屋根、外壁改修、トイレ全面改修及び内部壁面塗装など、園児が伸び伸びと過ごせる安全で快適な保育環境の整備を図ります。
  3. 保育所の待機児童対策として、新たに定員80人の認可保育所が開所いたします。入所定員の拡大により、課題であります待機児童問題につきましては大幅に改善することとなりました。引き続き保育の受け皿を確保し、仕事と子育てを両立しやすい環境づくりに取り組んでまいります。
  4. 新規事業として、生後すぐに行う新生児聴覚検査の初回検査費用の助成事業を実施します。これにより、先天性聴覚障害の早期発見・早期治療に繋げ、新生児の健やかな成長のために子育て支援に力を入れてまいります。

 また、こんにちは赤ちゃん事業、こうのとり応援事業、養育医療費助成事業についても継続して取り組み、子育てしやすいまちづくりを進めてまいります。

2) 高齢者・障がい者支援

  1. 地域支援事業において「生活支援体制整備事業」「認知症総合支援事業」「地域包括ケア推進事業」の三つの事業を新たに開始いたします。「生活支援体制整備事業」では、生活支援コーディネーターと協働し、地域での支え合い活動支援に向けた体制の構築やネットワークづくりに取り組みます。「認知症総合支援事業」では認知症初期集中支援チームによる認知症の早期診断や対応の実施、認知症推進員との支援体制の構築や認知症ケアの向上を図ってまいります。また「地域ケア会議推進事業」においては、医療・介護・福祉などの多職種が連携し「地域包括ケアシステム」の構築に向けた体制整備に取り組んでまいります。
  2. 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせることを目的に第7期北島町介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画を策定いたしました。基本目標推進に向けた取り組みを関係機関と連携しながら進めてまいります。障がいの有無にかかわらず、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしていけるよう福祉サービス等の提供体制を強化してまいります。
  3. 在宅で暮らす精神疾患のある方やご家族が、健康で安心して地域生活できるよう、ボランティア団体の協力をいただき月一回作品づくり、料理教室等を行っております。また、各種相談事業にも引き続き取り組んでまいります。

3) 安心・安全なまちづくり

  1. 平成30年4月からの本格運用開始に向けて、同報系防災行政無線のデジタル化再整備工事を行っております。今回のデジタル化により、従来からの屋外スピーカーからの音声放送に加えて、「電話自動応答機能」による放送内容の聞き直し、「登録制メール配信サービス」による放送内容の文字配信を行うことができるようになり、情報伝達体制の強化を図ることができます。今後は、住民の皆様への利用方法等の周知・広報に努め安全確保に向けて取り組んでまいります。
  2. 町民の防災意識の向上及び発災時の被害の軽減を目的として、防災士資格取得費補助事業や感震ブレーカー設置補助事業、木造住宅耐震化促進事業を引き続き実施し、災害に強いまちづくりに努めてまいります。
  3. 空き家対策事業につきましては、全数調査の結果により危険判定となった物件について、撤去に向けた作業のサポートを行っております。また、空き家活用も、所有者に対しての要望調査の作業を進めており、市町村が連帯したネットの空き家バンクに掲載していくほか、空き家等対策計画の策定も進めてまいります。
  4. 松茂町と共同設置して平成29年度6月から開所した消費生活センターは、専門相談員と事務員の2人体制で平日午前9時から午後3時まで相談の受け入れを行っております。

 また、県消費者行政担当部局からの要請により、県、徳島北警察署、社会福祉協議会、消費生活センター、町関係部署などが連携して、情報の共有や効果的な事業実施により高齢者の方々などを見守っていくためのネットワーク組織も立ち上げました。これらの体制をより充実させて皆様の安心の支えとなりますよう取り組んでまいります。

4) 地域の活性化

  1. 平成26年度から本格操業を開始した大鵬薬品工業(株)北島工場は、第2期の治験薬製造工場を設置し、昨年には第3期として厚生事務棟が竣工となりました。同社に勤務される従業員も年々増加しておりますが、さらに活発な事業展開のため、新施設の整備についても要望してまいります。この他本町に進出を計画されている各企業とも充分に情報交換を図りながら立地を実現していただけるよう努めてまいります。
  2. 商工会のほか県、各種機関や団体と連携により、本町の様々な魅力の掘り起しと共に成長を促し、積極的なPR発信を行っていくほか、各種イベントなどの開催を通じて本町の賑わいづくりを推進します。また多くの皆様が期待されるプレミアム付き商品券事業なども効果的に実施しながら、地域全体としての活性化を図ってまいります。
  3. 二酸化炭素の発生を抑制するため、各家庭の個人住宅用太陽光発電システム設置補助事業を行い、町内への着実な普及拡大を進めるため補助事業を奨励してまいります。
  4. 住宅リフォーム補助事業について、町民の皆様が安心して快適な生活が送れるように、引き続いてこの事業に取り組み、町内事業所の活性化との相乗効果を図ってまいります。
  5. 日本各地の瓢箪愛好家により組織されている特定非営利活動法人全日本愛瓢会の第43回目となる全国大会が、本町におきまして6月頃に行われる予定です。北公園総合体育館で選りすぐりの多くの作品が一斉に展示されますのでどうかご期待ください。


5) 社会基盤整備

  1. 平成26年度から5カ年計画で取り組んでおります都市再生整備計画も最終年度になり、新年度は既設排水施設の更新工事や、水路の改修を継続し、町内の浸水被害の解消に向け取り組んでまいります。
  2. 平成29年度に引き続き、道路補修及び、橋梁の長寿命化修繕工事に取り組み、町内道路・橋梁のネットワークの安全性・信頼性の確保に努めてまいります。
  3. 上水道事業につきましては、水道基盤の強化を図るため、鳴門市との浄水場共同化を引き続き進めていくとともに、災害時においても安定した水道水の供給ができるよう、避難施設となっております役場と北島中学校への供給ルートの耐震化を図ってまいります。また、保有する資産の老朽化に伴う更新や浄水場共同化にかかる費用負担により、経営環境は今後更に厳しくなることが予想されるため、経営戦略の策定を行い、財政マネジメントの向上を図ってまいります。
  4. 公共下水道事業については、第一期計画区域の早期の完了を目指し、平成30年度も引き続き、江尻・中村・鯛浜地区を中心に面的整備の拡充を図りながら、訪問および広報等により接続率の向上に取り組んでまいります。

おわりに

以上、私の所信を述べさせていただきましたが、平成30年度は水神社ポンプの設置等による安全確保、新規保育園の開所や認定こども園への移行等の子育て支援を政策の大きな柱として事業を進めてまいります。大きな節目を迎え、これからも企業誘致や各種補助事業などを最大限に活用することで財源確保に努め、安全で住みやすい環境整備を行ってまいります。つきましては議員各位をはじめ、北島町民の皆様のさらなるご理解ご支援を賜りますようお願い申し上げ、私の所信表明といたします。

 

平成30年3月5日

北島町長 古川 保博

 

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